新浪剛史会長が同友会会見で“号砲”…フジテレビ「CM再開」に前のめり、サントリーにもお家事情
元タレントの中居正広氏による性加害を黙認したフジテレビがスポンサー企業にソッポを向かれて3カ月あまり。大株主の米投資ファンドらの圧力で体制一新を余儀なくされ、視界不良が続いているが、サントリーホールディングスの新浪剛史会長の発言が号砲となり、「正常化」に向かいつつあるという。
新浪氏がフジに助け舟を出したのは、第三者委員会による報告書公表から2日後の先月上旬のこと。代表幹事を務める経済同友会の会見で「基本的人権を絶対守る、と宣言した(フジの)清水賢治社長の決意も明確だ。刷新された経営陣でフジテレビの文化を変えたい、という不退転の決意があらわれている」と花丸評価。「CM再開を検討する状況になってきた」と口火を切った。新浪氏が財界ご意見番のひとりであるのは言うまでもない。
「新浪氏がサントリーHDの会見ではなく、同友会の会見でCM再開に前向きな姿勢を打ち出した意味は大きい。フジへのお仕置きは〈みなさん、もうええでしょう〉ということ。社名を冠する『サントリーレディスオープン』の開催が迫っているという事情もある。例年、主催者にフジテレビと系列の関西テレビも名を連ねていましたが、中居問題を受けた今年はサントリー単独主催。ただ、放送はフジ系列です。フジを取り巻く環境が反転上昇する中で迎えたいのが本音でしょう」(民放関係者)