迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ
「マレリ問題は非常に厄介です。取引銀行はもう主導権を取れていないように見える。もはや投資ファンドの玩具と化している雰囲気さえある。まだまだ迷走しそうですね」
金融関係者がこう嘆く大手自動車部品メーカー「マレリ・ホールディングス」の金融支援策が水面下で協議されている。マレリの大口債権者である米投資会社ストラテジック・バリュー・パートナーズやドイツ銀行、アジア系投資会社のMBKパートナーズ、米投資会社のフォートレス・インベストメント・グループなどのコンソーシアム(連合体)は、マレリの資金繰りを支援するため数百億円規模の新規融資を計画する一方、取引金融機関に対し追加の債権カットや債権の株式への転換、保有する優先株の消却などの対応策を提示しているようだ。
ブルームバーグによると、融資金融機関に対する債権カット率は8割に及び、マレリに約900億円を出資する大株主の米投資会社のKKRに対しては同連合に株式を譲渡するよう要請しているという。
■22年から再建を進めるも