戸籍を男から女に変更したカルーセル麻紀
<2004年10月>
タレントのカルーセル麻紀(当時61)が記者会見を開く。男から女へ戸籍が変わったことを報告する会見だった。
28日、記者団の前に黒のドレス姿のカルーセル麻紀が登場した。戸籍変更が前月末に裁判所で認められたとの情報は流れていたが、肋骨(ろっこつ)を骨折し、1カ月遅れの記者会見になった。
開口一番、「前からタレント名鑑の『女優』の欄に載せてもらっていたけど、本名は『徹男』だったので仮の女優だったのよ。これからは本名も『麻紀』です」と満面の笑みで語った。
記者のひとりから「結婚は?」という質問が寄せられた。
彼女は「だれか奇特な人がいたら後妻でもいいです。お嫁にもらって」と冗談交じり。
それまで外見と違うパスポートの性別欄のせいで、海外旅行のたびにつらい思いをしていた。この30年前にハワイに行った時は、入国審査でいきなり精神科に連れていかれ、真っ裸で検査をされたこともあった。海外に行く時はすっぴんで髪を引っ詰める「男装」姿で、入国審査を緊張しながら受けるのも常だった。