著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

肺がん検診の「CT検査」はハイリスク群向け

公開日: 更新日:

 一方、15年以上の喫煙歴があるような肺がんのハイリスク者を対象に、胸部のCT検査と胸部X線写真で、肺がん死亡を比較したランダム化比較試験があります。結果はCTによるがん検診により、100の肺がん死亡が80まで減ることが示されました。

 ただ、この研究での実際の肺がん死亡率を見てみると、6.5年で0.3%の肺がん死亡が0.25%まで減るというようなものです。CT検査での偽陽性の問題、被ばくによる他のがんの増加の問題、さらには生死に無関係ながんを発見してしまう問題などを考慮すると、いまだ一般的に勧められる検診ではありません。あくまで、肺がんの危険が高い人に限って検討すべきがん検診と言えるでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末