中1でギラン・バレー症候群 美馬寛子さんは陸上に救われた

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 入院中は、ただ安静にして点滴で栄養などを取り、10日に1回ぐらい髄液を採って調べるだけ。背骨の、骨と骨の間に注射針を刺され、髄液を採られるのはつらかったですけど、これといった治療は特にありませんでした。特効薬がないのです。

■走り高跳びをすすめてくれた先生に救われた

 実はこの病気は菌が脊髄に入って悪さをする病気で、菌が体から排出されれば症状も治まるんです。そして、特に体内にたまる水銀と関係があるといわれているようです。実際、私は生まれつき体内の水銀量が多く、肝臓での水銀分解力が弱いようなんです。完治はしない病気ですが、幼いうちに発症した場合は、再発の確率はとても低いと言われました。

 菌の数値が下がると比例して症状もなくなり、1カ月で退院。その後1カ月の自宅療養を経て、学校に復帰しました。でも、医師からは「運動はダメ」と言われ、体育の授業は見学。大好きなバスケットボール部の活動も見学するだけになりました。人とぶつかって転ぶことが非常に多いスポーツだからです。


 救われたのは、「君が何もスポーツをしないのはもったいない」と、走り高跳びをすすめてくれた先生がいたことです。両親も、私からスポーツを取ったら何も残らないと思っていたようで賛成してくれました。

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