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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

子供のがんで相談すべき病院3つ 高校生は7割が休学・退学

公開日: 更新日:

 がんというと、中高年に発症しやすいイメージがありますが、必ずしもそうではありません。若くして患うケースもあります。特に思春期の15歳から30歳前後の思春期・若年成人は英語の頭文字を取って「AYA世代」と呼ばれ、その世代の方々のがんが注目されているのです。

 そんな中、国立がん研究センターが、興味深い調査を行っています。全国97の医療機関でがんと診断された18歳以下の患者の家族が対象で、2年前から昨年にかけて治療や生活について聞いたものです。

 その結果、高校生の患者では治療で「休学」した人が61・3%、「退学」した人が8・8%に上り、学業に大きな支障を来している実態が明らかになりました。その子どもを支える家族については、仕事や働き方を変えたケースは65・5%に上り、このうち「休業や休職」が35・7%、「退職や廃業」が32・8%に上ったのです。

 家族が悩みを相談できる支援は不十分で、支援が十分あるという人は39・7%と4割を下回っていました。多くの家族が悩みを解消できず、学業を中断せざるを得なくなるほか、仕事を辞めてしまう実態が浮き彫りとなったのです。

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