新型コロナワクチン副反応を徹底検証【ギラン・バレー症候群】日本で75件の疑い報告
問診でギラン・バレー症候群が疑われる場合、確定診断のために血液検査、髄液検査(腰椎穿刺検査)、神経伝導検査(筋電図検査の一つ)、CTやMRIなどの画像検査などが行われる。血液検査では約60%の人に末梢神経の構成成分である糖脂質に対する抗体が認められる。また、神経伝導検査で情報伝達障害が確認され、髄液検査でタンパク質の値が高値であるのに対し、細胞数の増加を認められなければギラン・バレー症候群が考えられる。
治療は一般的に、血漿中の有害物質を取り除き体内に戻す血液浄化療法や、免疫の働きを調整する免疫グロブリンの大量静注療法。呼吸困難があれば人工呼吸器装着、嚥下困難があれば栄養管理(経管栄養)など、それぞれの症状を改善するための治療も行われる。
なお、冒頭のEMAは、ギラン・バレー症候群の副反応は頻度が最も低い「非常にまれ」で、ワクチン接種の効果はリスクを上回ると強調している。FDAも、頻度は低いことから、ワクチン接種を推奨する方針は変えていない。