コロナ感染者増は「謝らない専門家」への不信感の積み重ねではないか

公開日: 更新日:

■普及啓発のプロづくりの失敗

 その根底には政府広報や専門家の発言への不信感があるのではないか。

「私はこの間、基本的な感染症対策の普及啓発のための専門家が育たなかったせいだと思っています。その背景には間違っても謝らない専門家や間違いを軌道修正させるチャンスを与えないマスコミへの不信感の積み重ねにあるのではないでしょうか。2年半に及ぶコロナ禍で私も含めてマスコミで発言している専門家のなかに誤解や間違いもあった。それは大きな間違いでなくても伝えるうえで、誤解を受ける表現もあるわけです。それを、きちんとただす。そして普及啓発に当たる専門家同士が議論する。そのうえで国民一人一人の感染症対策の常識を集約していく。それができなかった。その結果、各自の常識に差が生まれた。いまではそれを指摘すると軋轢となる。そのことを恐れて、誰も指摘しなくなり、いい加減な感染症対策となり感染者増を招いたのだと思います」

 専門家が議論して正しい基本的な感染対策を練り、それを国民に繰り返し繰り返し伝えていく。いま必要なことはニュースになるような感染対策ではなく、誰もが理解して実行できる感染対策の普及ではないのか?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が