西友(上)北海道・九州から撤退…道内9店舗を手に入れたイオン北海道の狙い
イズミの開示資料によると西友の九州事業の売上高は969億円(22年12月期)だった。
食品スーパーのサニーは福岡市の百貨店「岩田屋」(現・岩田屋三越)と伊藤忠商事が共同で設立。1963年、熊本市に1号店を開店した。店舗網を拡大していたが、百貨店事業が不振に陥っていた岩田屋は再建策の一環として2001年に保有するサニー全株式を西友に売却した。
広島で創業したイズミは1995年に九州へ進出し、福岡、佐賀など5県で大型ショッピングモール「ゆめタウン」や、「ゆめマート」など84店を展開している。イズミが運営する190店(2023年2月末、連結)のうち九州地区が半数を占める。
イズミは2025年度までの中期経営計画で福岡県を重点エリアの一つと位置づけ、M&A(合併・買収)を進めている。1月には大分県内の食品スーパー、サンライフの買収を発表。西友からサニーなど店舗を譲り受けると、九州で160店体制になる。
イズミのライバルのイオン九州は24年度から3年間の中期経営計画で、福岡県で小型スーパーなど110店を出店する。同県の店舗数は200店規模となる。