問われる公明党の矜持…旧安倍派4幹部の参考人招致へ西田幹事長は「賛成」におわせ

公開日: 更新日:

衆院選では就任したばかりの代表が落選

 4幹部に同じ理屈は通用しない。下村氏は浪人中の身とはいえ、大臣経験者の上、「総理を目指す男」でもある。事と次第をたださなければ、裏金事件に幕引きは訪れない。公明の矜持の見せどころだ。

公明党側は明言を避けていますが、与党の幹事長、国対委員長会談で西田幹事長は〈松本氏のケースとは違う対応を迫られる〉などと発言。招致賛成をにおわせている。とはいえ、土壇場になってみなければ分かりません」(野党中堅議員)

 昨秋の衆院選で、公明は自民が非公認とした裏金候補にまで推薦を出し、ひんしゅくを買って大敗した。中途半端な背水の陣を敷き、小選挙区候補の比例重複を見送ったことから、就任したばかりだった石井啓一前代表が落選。

 比例得票は過去最少で、600万票を割り込んだ。

「公明党は夏の東京都議選について、自民党候補を推薦しない方針です。支持母体の創価学会が宗教法人としての認証を都から受けた歴史的背景から、都議選を最重要視。現有議席から1人減らした22人の全員当選に向けて必死です。都議会自民党にも飛び火した裏金事件に厳しい態度で臨もうということですが、まずは国会対応が試金石になるんじゃないか」(前出の永田町関係者)

 石破首相はきのう(5日)の参院予算委員会で招致について、「どなたを対象にするかまだ議論はあるが、国政、党務で枢要な地位を果たされた方々だ。参考人について国会のご判断があれば、党として真相の解明のために必要な協力はしていくべきだ」と答弁。遠慮も忖度も不要だ。金権腐敗を容認するのか。旗幟鮮明にしなければ、やはり「下駄の雪」とのそしりは免れない。

  ◇  ◇  ◇

 旧安倍派キックバック再開“主導”疑惑の下村博文氏は、政倫審で何と言っていたのか? 関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  2. 2

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 3

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  4. 4

    趣里の結婚で揺れる水谷ファミリーと「希代のワル」と対峙した梅宮ファミリー…当時と現在の決定的な違い

  5. 5

    中国企業が発表した「ナトリウムイオン電池」の威力…リチウムイオン電池に代わる新たな選択肢に

  1. 6

    永野芽郁「かくかくしかじか」"強行突破"で慌しい動き…フジCM中止も《東村アキコ役は適役》との声が

  2. 7

    永野芽郁と田中圭は文春砲第2弾も“全否定”で降参せず…後を絶たない「LINE流出」は身内から?

  3. 8

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  4. 9

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  5. 10

    頭が痛いのは水谷豊だけじゃない…三山凌輝スキャンダルで間宮祥太朗「イグナイト」“爆死”へ加速危機