リベリア人「金」ニセ取引の一部始終…古物商はなぜコロッとだまされたのか?
古物商はスリ替えられたことに気付かないまま、偽の札束を部屋備え付けの金庫に入れ、ガチャッとロック。金粒を鑑定するため、いったんホテルを出て上野へ向かった。鑑定の結果、金粒は金色にコーティングされた銅と判明し、約1時間半後、古物商がホテルに戻ると、ジェームス容疑者ら2人の外国人はドロン。部屋にはブローカー1人が残されていた。
偽札の表紙には「百万円」と書かれ、2枚目以降は白紙だった。今回逮捕されたもう1人のリベリア人の男(43)が偽の札束を準備。ホテルには行かず、商談には同席していなかった。
「ジェームスは日本人女性と結婚し、永住資格を持っています。防犯カメラなどの解析の結果、事件翌日の11月17日に出国し、今月6日、成田空港に入国したところを逮捕された。ジェームスらはブローカーを通じて古物商に取引を持ちかけていた。都内のホテルなどでは昨年8月から今年6月にかけて、黒人男性が金取引を装い、金粒や偽の札束を使った同様の被害が5件発生。被害総額は1億円に及びます」(捜査事情通)
昨年11月16日時点の金の店頭小売価格は1グラム1万542円。普通に考えたら5キロ分、5271万円相当の金が3400万円で買えるはずがない。