特殊詐欺の「中心地」ミャンマー中国系人身売買の実態…1万人の外国人を監禁、16歳日本人が救出される
タイ当局は今月7日、犯罪組織の構成員として、ミャンマーに滞在していた日本人の男4人を拘束している。
「ミャンマーでは2021年の軍事クーデター以降、内戦が続いています。その混乱に乗じて、タイとの国境付近では複数の少数民族武装勢力が分割支配し、一部勢力が中国人の犯罪組織と手を組み、規模を拡大した。偽の求人広告にだまされて連れて来られたアジアやアフリカなどの外国人が国際的なオンライン詐欺を強要されています。中国系犯罪組織の稼ぎは年間10兆円に上る。1月初旬に発生した中国人の俳優の拉致事件をきっかけに、タイ当局が対策を強化。今月5日には犯罪組織の通信環境を遮断させる目的でミャンマー側への電力供給を停止し、外国人約300人がタイ側に引き渡された。停電による地域の混乱を収拾するため、少数民族勢力が当局の要請に応じて外国人を解放したとみられています」(現地関係者)
■知らないうちに「買い取られる」
犯罪組織はマッチングやオンラインゲーム、偽の求人広告で高収入の仕事などを持ち掛け、「かけ子要員」をタイに呼び寄せていた。