権藤博氏が落合GM査定に「好き嫌いでやっている」と疑問符

公開日: 更新日:

 要するに、信賞必罰の基準がはっきりしない。落合らしくないと思うのはここである。

■井端と荒木になぜ1億円もの差が出るのか

 井端も荒木も中日にはまだまだ必要な選手だ。昨年、中日投手コーチを務めた私は、井端と荒木には本当に助けられた。全盛期に比べて衰えはあるだろうが、それでも2人の守備力は12球団でもトップクラス。打撃の調子が上がらなくても、右打ちで走者を進めたり、ファウルで粘ったりと彼らの経験、存在感は投手と投手コーチにとって非常に頼りになった。将来を考えれば若返りが必要だといっても、現時点では井端の代わりになる若手は見当たらない。

 この点に関しては、井端がいるから、出場機会が制限される若手が伸びない、とも言える。世代交代を考える球団、落合GMの狙いはあるいは、ここにあったのかもしれない。だったら、88%ダウンなどという選手のプライドを踏みにじるようなやり方をせず、初めからスパッとクビにした方がよかった。井端も諦めがつくだろうし、ナインにも今後のチームづくりの指針をはっきりと示せたはずである。

 監督時代の落合GMはシビアにしてシンプルだった。強くなるには練習しかないと、選手を徹底的に鍛え上げ、負けない中日の土台をつくった。戦力外ではないと言いながら、井端を退団に追い込むようなやり方は、やはり落合らしくない。好き嫌いでやっているように見えてしまう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分

  5. 5

    仁義なき「高校野球バット戦争」…メーカー同士で壮絶な密告合戦、足の引っ張り合い、広がる疑心暗鬼

  1. 6

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  2. 7

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

  3. 8

    西武・渡辺監督代行に貧打地獄を直撃!「ここまで打てないほど実力がないとは思ってない」とは言うものの…

  4. 9

    朗希の“歯車”は「開幕前からズレていた説」急浮上…メジャー挑戦どころじゃない深刻事態

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方