マーリンズ入り決定的も…イチローの敵は“曲者”オーナー

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 マイアミ・マーリンズ入りが決定的になったイチロー(41)。ベテランの安打製造機を支えているのは、あと156本に迫ったメジャー通算3000安打だが、新天地には難敵が待ち受けている。

 それは自身初のナ・リーグ投手陣でも、高温多湿というフロリダ州マイアミ特有の気象条件でもない。オーナーのジェフリー・ロリア(74)だという指摘がある。

 ロリアは米国有数の画商。1999年、モントリオール・エクスポズのオーナーに就任。02年からマーリンズのオーナーを務めるものの、「球団を投機の対象としか見ていない」ともっぱらだ。

 メジャーには所得分配制度がある。利益を30球団で均等配分しようという制度で、財政面で恵まれない球団を救済するのが目的だ。ロリアはエクスポズ時代からこの制度を悪用、分配金の恩恵を受けながらFAやドラフトにカネをかけないと散々、批判された。マーリンズのオーナーに就任後も同様で、10年には選手会とコミッショナーから選手の年俸総額を引き上げる約束をさせられたほどだ。

 このオフ、スタントン外野手(25)と米プロスポーツ史上最高額となる13年約390億円で契約を延長したときは、パイレーツの球団社長が「契約途中でスタントンを放出する前提の契約」と暴露。そもそも「12年から新球場を使用、球団の価値が上がるのを待って売却するのが当初からロリアの狙いだった」というウワサもある。とにかくカネに渋い、いや、汚いというエピソードは枚挙にいとまがない。

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