マー君今季初勝利も復調遠く “メディアの標的”になる可能性

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 投手陣が盤石で、当たり前のように世界一を達成したころのヤンキースであればシーズン後半、徐々に調子を上げていくことが許された。勝負はあくまでも10月のポストシーズン。かつてのエース左腕・ペティットあたりは5月くらいからエンジンがかかり、シーズン終盤にピークがくるような調整をしていた。

 しかし、いまはチーム状況が異なる。戦力自体が抜けているわけではないし、田中はボロ投手陣の中でも計算できる位置付け。首脳陣も投げられる以上は勝って当然の投手と思っているから、開幕投手に抜擢した。

■右肘の不安が解消されなければ“針のむしろ”

 右肘に少しでも不安があれば、部分断裂が発覚した時点でさっさと手術を受けるのが筋。年俸約26億4000万円の7年契約を結ぶエース格ならなおさらだ。手術を選んでの離脱なら、オフの間に田中に代わる投手を補強することもできた。本人が大丈夫と言うから計算に入れたのに、開幕が近づくと今年は投球スタイルを変える、ツーシームで打たせて取ると言い出した。


 案の定、開幕戦ではツーシームの制球が甘くなり、破壊力あるブルージェイズ打線につかまった。揚げ句に「これから上げていく」と言われても、メディアやファンは納得しない。

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