「当面は指名打者」 西武袴田コーチに聞いた森友哉の育成方針
「サインのことはよくわかりませんが、投手からの信頼というのはすぐに得られるものではない。時間をかけて築き上げていくものです。今の森にはそれが足りないわけですから。そのあたりも本人の努力すべきところでしょう」
――袴田コーチも「チームの正捕手」として期待され、ドラフト1位(77年)でロッテに入団。数年間は先輩捕手を超えられず、切磋琢磨されてきたと思います。同じように、森も銀仁朗と一軍で併用しながら育てていくという考えはないのでしょうか?
「(笑みを浮かべて)私の場合と森が決定的に違うのは、森は私以上に打撃力があるということ。その打撃を生かさないといけないのです。私は打撃力が、それほどなかったから、その間にリードやいろいろなことを学べたかもしれませんが、森はその前に打撃でチームの欠かせない存在になりつつある。それは大事にしてあげないといけない」
――最後に、いつ頃から森を捕手としてプレーさせる予定なのでしょうか?
「それはまだわかりませんが、当面は指名打者でしょう。高校を卒業して1、2年でプロの一流投手を引っ張っていくのは簡単ではありません。リードもノンプロとではまったくレベルが違いますし、一軍の試合でそれを試しながらというのも、簡単にできることではない。捕手としての経験を積んで、安定感が出てくるようになってから、としか言いようがありません。森に期待しているのは事実ですから。将来的には捕手として頑張ってくれると思いますよ」