拙攻の阪神にタナボタ勝利献上した中日・福谷の“迷投”
阪神は9日の中日戦で延長十一回のサヨナラ勝ち。お立ち台には決勝のホームを踏んだ上本が選ばれたが、本当の「ヒーロー」は、敵軍の右腕・福谷だろう。
十一回からマウンドに上がったが、とにかくストライクが入らない。全17球中ストライクゾーンに投げたのはたったの2球。先頭の上本を筆頭に3人に四球を与えて満塁のピンチを迎えると、マートンへの初球ストレートが大きく右にそれ、捕手が捕りきれずにパスボールとなって、三塁走者の上本が生還した。
阪神は12安打を放ちながら、あと1本が出ない苦しい展開だった。まるで八百長みたいなタナボタ勝利で同一カード3連敗を免れ、勝率5割に復帰。和田監督も笑いが止まらないはずだ。
もっとも、この試合で現在導入が検討されている「野球くじ」をやっていたら、中日を買っていた連中は暴動を起こすに違いない。