昨年の阪神を彷彿…ヤクルトを悩ますソフトB武田の“残像”
「付け入る隙がなかった」
ヤクルトの真中監督は脱帽だった。
25日のシリーズ第2戦。セ屈指の強力打線を誇るヤクルトがソフトバンク投手陣にわずか3安打の完封負け。敵地で連敗スタートとなった。
相手先発のバンデンハークは初対戦。150キロ超のストレートに加え、落差のあるナックルカーブなどの変化球を効果的に使われた。トリプルスリーの山田を筆頭に、川端、畠山とタイトルホルダーを擁する打線が沈黙。杉村チーフ打撃コーチは「真っすぐばかりじゃなく制球も良かった。カーブがあると思わなくて面食らった部分はある。ちょっとイメージと違った」と振り返り、計2試合で1安打の山田については「フォームが崩れている感じがする。神宮で練習して修正したい」と話した。
ある球団のスコアラーは「バンデンは好投手で簡単には打てないが、初戦で武田にやられたことが影響しているのかもしれない」と、こう続けた。
「武田のカーブは鋭く落ちて、曲がり方が独特。ヤクルト打線はそのカーブをうまく使われてタイミングを狂わされた。カーブに面食らったところで、真っスラ気味に動くストレートを多投されたのです。思い起こすのは昨年の阪神。2戦目に同じく武田に封じられ、その後は全く打線が振るわず4連敗で終戦した。阪神サイドは『武田のカーブに狂わされた』と嘆き、最後までカーブの残像に苦しめられた。カーブの球数自体は少なくても、キーとなるポイントで使われれば、打者にとっては強烈なインパクトになりますからね。セで見ないタイプのカーブを攻略できるか、やられたというイメージからいかに脱却するかが、今後のカギになる」