開幕から1カ月 プロ野球新監督6人の「通信簿」
中日 谷繁元信
【采配】「過去2年の兼任監督時代よりも、我慢強く采配を振っていると感じる」。こう語るのは中日OBの評論家・藤波行雄氏。「昨年までは打線の軸になる選手が不在。打てない、守れない、走れないという三重苦を抱えていた。手堅くバントで進めることもあれば、エンドランを仕掛けて失敗したり、試行錯誤しているように感じた」。指揮官に変化をもたらしたのは、新助っ人のビシエドが4番として機能していることが大きいと、藤波氏は語る。
「打線に軸ができ、得点のパターンが形成できた。高橋周平が好調と見るや3番に抜擢、ビシエドとの相乗効果が生まれた。多くのベテランが引退した今季、世代交代を進めている。監督の後継者である捕手育成もしかり。我慢強く、選手を伸ばしていこうと考えているのだろう。開幕から3番遊撃に抜擢した遠藤を数試合で二軍降格させたことには賛否があるが、守備に問題がある選手。打撃不振ならその判断も仕方ない」