開幕から1カ月 プロ野球新監督6人の「通信簿」
阪神 金本知憲
【人心掌握】岡田、真弓、和田と3人の監督時代は、ここ一番の弱さが目立った。新監督は技術よりメンタルの問題と判断。就任すると「超変革」の看板を掲げ、「おとなしい阪神」の象徴だった鳥谷に「成績も、キャプテンとしても、すべてが物足りない。おまえが先頭に立って牽引しないとチームは変わらない」と厳しい言葉で尻を叩いた。チームの大黒柱である鳥谷がキャンプで大声を張り上げたり、泥だらけになる姿を見せたことで、「自分も変わらなければ」という意識をチームが共有。また、鳥谷を変身させたことは、監督自身のリーダーシップをアピールする狙いもあり、FA補強を封印し、新人高山やこれまでチャンスに恵まれなかった若手を積極的に起用したことも相乗効果を生んだ。
ダメ虎を変えた星野元監督以降、「有言実行型」の指揮官がいなかっただけに、今のところ選手から信頼されている。