国内ゴルフ大会のルール軽視 全米OP“珍事”で浮き彫りに
ゴルフルール研究家のマイク青木氏が言う。
「昨年まではアドレス後に球が動いた場合は、どんな理由でもプレーヤーが球を動かしたものとみなされ1罰打を科されていました。それが今年は、アドレスした後に動いた球の規則18-2bは削除されたことで、プレーヤーが球を動かしたか、または球が動く原因となることをした以外は罰は受けず、そのままプレー続行ということになったのです。ルール上のトラブルは一般ゴルファーにとってはいい勉強になる。有効活用するべきなのに、国内のゴルフ中継では、生中継でも録画でも、ルールをしっかり説明できる解説者は皆無に等しい。この点はまったく改善されていませんね」
米国のゴルフ事情に詳しい吉川英三郎氏もこう語る。
「米国のトーナメント中継は、J・ミラーやN・ファルドなど往年の名選手が解説する。ルール問題についても説明しますが、彼らもルールブックのすべてが頭に入っているわけではない。あやふやな時は、テレビ局がかつてUSGAの競技委員などをやっていた者にコメントを求めたりします。いずれにしても国内のゴルフ中継より、ルール問題にはよく対応しています」
自分の判断でジャッジするゴルフだからこそ、ルールは重要なのだが……。