サッカー代表 主将・遠藤の生真面目さは五輪でアダになる
サッカー男子のリオ五輪代表が21日、羽田空港から五輪開催国のブラジルに向けて出発した。
セレモニーでは、主将を務める浦和DF遠藤航(23)が「国を背負う覚悟を持って戦い、必ずメダルを持って日本に帰国します」とコメント。ダジャレ好きの手倉森監督が「国民の期待が(メダルを逃して)怒りに変わらないようにしたいですね」と笑いを取ろうとしたが、地味で堅物系キャラばかりの選手の表情が和むことはなかった。
「そうしたキャラの最たる例が遠藤です。生真面目さにも定評があり、例えばファンサービスも人一倍やらないと気が済まない。20日まで五輪合宿が行われていたが、練習が終わって移動用バスに乗り込む前、自らファンの列に近づいて最後までサインや記念撮影に応じていた。もっとも、この生真面目さがアキレス腱でもある。主審の見ていないところで相手ユニホームを引っ張ったり、足を踏んづけて痛めてみたり、そんなズル賢いプレーが大の苦手。真剣勝負の本大会で性格がマイナスに作用する危険性がある」(マスコミ関係者)
17日のJリーグ浦和―大宮戦でも、遠藤の“生真面目さ”が顔をのぞかせて失点に絡んでしまった。浦和が1-0とリードして迎えた前半アディショナルタイム。大宮にCKのチャンス。大宮FW江坂は、セットプレーで遠藤の密着マークに苦しんでいた。江坂は前半最後のチャンスに主審に「(遠藤が)ユニホームをつかんでいる。ちゃんと見て!」と訴えると遠藤が密着マークを緩めて距離を置いた。身軽になった江坂はCKのボールを頭で合わせ、ズバッと同点弾を叩き込んだ。
クリーンなプレーなんて、リオ五輪では何の役にも立たない。好漢・遠藤に不安は尽きない。