だから3横綱に勝てない…力士“肥大化”の原因は親方の怠慢
力士の体重増加が止まらない。
30日、相撲協会が9月場所に出場する十両以上の数値を発表し、平均体重は過去最高を更新する164・3キロだった。これまでの最高記録は今年初場所の163.9キロ。その前は15年5月場所の163.7キロと順調に肥大化しているのだ。
過去には「ソップ型」と呼ばれる、筋肉質の力士も多かった。126キロで横綱を張った千代の富士などはその典型。それが今や、右を向いても左を向いても、でっぷりとした「アンコ型」の力士で埋め尽くされている。
原因は、「親方衆の指導力不足ですよ」と、古株の相撲記者が続ける。
「土俵の大きさは戦前から変わらず、直径4.55メートル。この狭い空間で攻防を繰り広げるのだから、大きいほど有利という面がある。弟子に技や技術を教えられなくても、体を大きくさえすれば『そこそこ勝てる力士』にはなりますからね。問題はその体重が力士にとって適正かどうかでしょう。体重ばかり増やしても、動きが鈍くなれば俊敏なモンゴル人力士の餌食になるだけ。実際、土俵を見渡しても、彼らの素早い攻めについていける日本人力士はいませんよ」