ドラ1候補は広陵・中村のみ 甲子園“金の卵”のスカウト評

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逸材は「ミレニアム世代」の2年生に多い

 投手では花咲徳栄(埼玉)の清水達也(右投右打)、北海(南北海道)の阪口皓亮(右投左打)、秀岳館(熊本)の田浦文丸(左投左打)がドラフト対象選手。冒頭の在京球団スカウトがこう言った。

「清水は何より球威がある。初戦は1イニングしか投げていないし、腕の使い方がアーム式なのも気になるが、今後の投球次第で3位指名くらいに評価が上がるかもしれない。田浦は球威もマウンド度胸もある。チェンジアップの質も高いんだけど、体が開き気味でボールの出どころが見やすいのが欠点。阪口は初戦で148キロをマーク。ストレートの球筋も、スライダーのキレも、投げるときのバランスも、球持ちもいいが、走者を背負ったとたんに制球が乱れて球威が落ちる。田浦も阪口も5位指名くらいでしょうね」

 スカウトたちの話を総合すると、逸材はむしろいまの2年生、つまり2000年生まれの「ミレニアム世代」に多いという。

「大阪桐蔭の柿木蓮投手(右投右打)、藤原恭大外野手(左投左打)、根尾昂外野手(右投左打)、天理(奈良)の太田椋遊撃手(右投右打)、明桜(秋田)の山口航輝投手(右投右打)らはいずれもドラフト上位候補。柿木は146キロの速球とキレのよいスライダーが武器。藤原と根尾は走攻守と三拍子そろっているうえに、ともにパンチ力もある。太田はこの時期からすでに巨人阪神オリックスなど5球団以上のスカウトが学校のグラウンドを訪れてマークしています。山口は地区予選決勝で右肩を負傷して投げられなかったが、キレのいい速球が武器で打撃もいい。甲子園には出なかったが、早実(西東京)の野村大樹捕手(右投右打)は清宮を上回る打撃センスの持ち主です」

 来年の100回大会は記念大会で、過去最多の56校が出場する。出場校だけでなく、スカウトの目をクギ付けにする選手の数も増えるかもしれない。

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