高安と宇良が車椅子で退場…9月場所は見どころ消滅危機
まさに両国「サバイバル場所」だ。
大関高安(27)、前頭4枚目宇良(25)の休場が12日午前に決まった。今場所はすでに白鵬、稀勢の里、鶴竜の3横綱が初日から休場。3横綱1大関の休場は、横綱の貴乃花、若乃花、曙、大関千代大海が土俵を離れた99年春場所以来18年ぶりのことだ。
11日の9月場所2日目に玉鷲に押し出しで敗れた高安は、右足一本で粘っていたことが裏目に出たのか、太ももを負傷。取組直後は右足をひきずりながら花道を歩いていたが、途中でギブアップし、車椅子の助けを借りる羽目になった。
宇良は過去1勝6敗と相性の悪い貴景勝に突き倒された際、7月場所で痛めていた右ヒザの状態が悪化したのだろう。土俵下で歩くことすらできず、世話人と呼び出しの肩を借りて車椅子に乗せられ、花道を引き揚げた。
さらに高安に土をつけた玉鷲も右足首を痛め、足をひきずっており、一気に3人が脱落しかねない。
ただでさえ、今場所は3横綱が負傷休場。そこに唯一カド番ではない大関高安、業師・宇良まで欠き、いよいよ見どころがなくなった。
この日はカド番大関照ノ富士が、バタバタした相撲で初日から2連敗。こちらは大関陥落が現実味を帯びてきた。
チケットを買ったファンもたまったもんじゃないが、力士や相撲協会にとっても「悪夢」の秋となりそうだ。