ぶっつけ本番の羽生と初五輪の宇野 平昌“金メダル”の条件
■宇野は初の大舞台「コントロール必要」
エース羽生が不在の中、グランプリ(GP)ファイナルで2位になり、全日本選手権も制した宇野昌磨(20)もメダル候補だが、初の五輪。経験者の本田氏が「大舞台で結果を出すためにはモチベーションやアドレナリンの高さを保つのが重要になるので、そこのコントロールも必要になる」と話すように、独特の空気を力に変えられるかが勝負を大きく左右する。
平昌の前哨戦といわれたGPファイナルのフリー(FS)では、ある特徴があった。それは「ノーミス」の選手がいなかったことだ。みな、安定より挑戦を選び、ミスが生じた。
象徴的だったのが、羽生と宇野に立ちはだかる最大のライバル、ネイサン・チェン(18=米国)。4種類の4回転ジャンプを操る羽生に対して、ネイサンは昨季、四大陸選手権のFSで4回転を5度入れた超難度の構成に挑戦。すべて成功し、公式大会史上初の快挙を成し遂げた。GPファイナルではミスもあったが、今季は、USインターナショナルで4回転ループに成功。アクセルを除く5種類の4回転すべてを成功させた唯一の選手となった。