微妙な立ち会いで連勝 白鵬“第3の武器”が角界に及ぼす弊害
これがヒジ打ち、張り差しに続く「第3の武器」なのか。
初日から2連勝の横綱白鵬(33)。しかし、その相撲内容はというと、決して褒められたものではない。
昨9日の2日目は立ち合いから速攻を仕掛けて正代を圧倒するも、手つき不十分で不成立となり取り直し。ここで反省し、きちんと手をつくのかと思いきや、再び微妙な手つきで正代を寄り切った。
これにはラジオ解説の舞の海氏も「2回目も立ち合い不成立を取られてもおかしくなかった」と、話している。
当の白鵬は「昔よりお腹が出たから土俵から手が遠くなったのかな」と冗談めかしたが、何をか言わんや、だ。ある親方が言う。
「立ち合いは、きちんと両手を土俵につけるのが基本。中には手を浮かせておいて、行司が『はっけよい、残った!』と叫ぶタイミングで、手を土俵にかすらせながら前に出る力士もいる。本来の相撲からはかけ離れているが、しっかり手をつくより早く立ち上がれるメリットがある。昔の大相撲は立ち合いの手つきがいい加減だった。千代の富士さんの全盛期などはそれが顕著。特に小兵力士はパワー不足を補うため、まともに手をつかない力士が多かった。当時に比べれば現在はマシになっていますが……」
横綱といえば、土俵の第一人者。それが反則まがいの相撲を取っているのだから、「横綱だって手をついてないんだし……」と、マネをしたり、注意されても改善しない力士だって出てくるだろう。
白鵬は相撲教習所からやり直した方がいい。