プライド捨て…横綱稀勢の里が宮城野部屋に初出稽古の背景

公開日: 更新日:

 半眼開きの寝ぼけ横綱、ようやく覚醒か。

 7場所連続休場中の稀勢の里(32)は2日、九重部屋で白鵬(33)と三番稽古を行い、「目が覚めたような感じ」と話していた。すると3日にさっそく、白鵬のいる宮城野部屋に出稽古に赴いたのだ。

 白鵬との相撲こそかなわなかったものの、それでも胸を借りてぶつかり稽古を行った稀勢の里は、

「昨日の稽古で感覚とスピードが出てきた気がしたので今日もと思った」

 と、満足げ。宮城野部屋への出稽古は自身初。なりふり構っていられないのだろう。

 稀勢の里は大関時代からさまざまな親方に、「強い力士のところに出稽古に行かないと強くなれないぞ」と、耳にタコができるほど言われていた。しかし、ライバルと見定めていた白鵬の元に赴くのはプライドが許さなかった。それが出稽古先でたまたま白鵬とかち合い、向こうから「稽古しよう」と声をかけられて胸を合わせた。遅すぎたとはいえ、自分に足りないものが何か、ようやく気付いたようだ。

 もっとも白鵬にすれば、7月場所は休場濃厚とみられる稀勢の里の状態がわかれば、それでよし。7月場所で当たらないであろう相手と相撲を取る必要はない。ぶつかり稽古のみであしらったのも当然だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ