高校特Aは指名回避示唆 阪神“逃げドラフト”に走るトラウマ

公開日: 更新日:

「高校生にこれだけ1位候補の逸材が揃うのは久しぶり。今年のドラフトは高校生に人気が集中するだろうね」

 とは、在京球団のベテランスカウトだ。

「大阪桐蔭の根尾と報徳学園の小園は、二遊間で10年以上はレギュラーを張れる素材。同じく大阪桐蔭の藤原はトリプルスリーを狙える。金足農の吉田は1年目から先発ローテーションに入ってくる完成度。高校生の特Aクラスがいる年は多少、チームの補強ポイントからずれても取りにいかないといけない。同じ特Aでも伸びしろがある分、大学・社会人の候補より上。チームの将来を考えれば当然でしょう。そうそう毎年、高校生に特Aは出てこないんだから」

 と続けるのだが、この球団だけは別らしい。

 阪神の球団幹部が在阪スポーツ紙記者に「先発ピッチャーの数が足りていないのは明らか。そろそろ投手も取らないと」と今秋ドラフトで大学生の即戦力投手の1位指名を示唆しているのだ。

 冒頭のスカウトの言葉を借りるまでもなく、高卒選手をきちんと育成すれば、それはチームの屋台骨になる。スカウティングと育成に定評のある日本ハムは、「その年の一番いい選手を1位指名する」という方針を徹底している。チームの補強ポイントよりまず、素材の確保を優先。そうやって、ここ12年で5度のリーグ優勝を含むAクラス入り9回とチームの安定につなげてきた。今年は投手に苦しんだから、今年は打てなかったから、と短絡的な戦略ですぐに使える選手、取りやすい選手を取っていると、結果的にチームの新陳代謝が進まず、低迷期が長くなる。まさに今の阪神がそうなのではないか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”