巨人のお寒い三軍事情 金満でも“ソフト甲斐”が育たぬ理由
ハード面でも後れを取っている巨人もジャイアンツ球場の近くにファームが使用する新球場を建設することは決まっている。しかし、完成は23年3月末とだいぶ先だ。環境が整ったとしても、それを生かすも殺すも球団、指揮官次第。そもそも原監督は三軍をどう思っているのか。前出の高橋氏は「三軍は原監督が前回辞めた翌年にできている。要するに原監督の考えではない。三軍で高卒選手を鍛えても、我慢して一軍で起用しなければ意味がない。巨人もメルセデスら外国人選手が育成から一軍の戦力になったとはいえ、あくまで助っ人の話。原監督が三軍から若手を引き上げて使う気があるのか。三軍を続ける気があるのかも疑問です」と指摘する。
原監督はこれまでの計12年間で12人ものFA補強を敢行している。これは「何でも欲しがる」と揶揄された長嶋監督時代の9年で7人を上回る。今や原監督の専売特許ともいえるのだ。
「今の報道を見ていると、ヤクルトから主砲のラミレス、エースのグライシンガー、横浜から抑えのクルーンらを大補強した年(08年)を思い出します。もしあの年のようになるなら、甲斐のような新星の誕生は、夢のまた夢ですね」(高橋氏)
原監督の復帰で、巨人はさらにソフトバンクに置いていかれることになりそうだ。