丸獲得でも変わらず 巨人がOP戦で露呈“広島恐怖症”の重篤

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「昨季この助っ人は広島に一度も投げていない。CSの秘密兵器の可能性もささやかれたほど。わざわざオープン戦で見せる必要はないところだが、原監督があえて投入するのは、隠すよりチームの広島への苦手意識を少しでも取り払いたいから。力があるヤングマンをあえて見せてでも、開幕前に負け犬根性というか、負けグセを払拭したいのです」(球界関係者)

 原監督は丸の“引き抜き”を自信の根拠のひとつにしているようだが、昨季の両チームの総得点はリーグトップだった広島の721点に対し、巨人は同3位の625点。丸の97打点を引いても、巨人がやっと1点上回る計算だ。丸が広島のポイントゲッターだったのは事実とはいえ、強力広島打線の本当の怖さは、各選手がそれぞれの役割を理解し、1点を2点に、2点を3点にと貪欲に得点を積み重ねる意識と集中力があることだろう。だから、「丸が抜けても、得点力はそう変わらないはずだ」と球界OBの多くは口を揃えているのだ。

 原監督は試合後、「少ないチャンスをものにする。やっぱりああいう場面で長打が出るというのはね。我々は挑戦者だけど、壁はかなり高いなという感じ。今現状のスタートとしてね」と言った。

「大したことない」が、たった1試合で「高い壁」に変わったのは、巨人ナインのアレルギーと力の差を感じたからに他ならない。丸が入ろうが、原監督が復帰しようが、選手たちの心の奥深くに刻み込まれた「恐怖心」は、簡単には拭えない。

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