エ軍大谷「サイ・ヤング賞の翌年にHR50本でMVP」の現実味
しかし、エンゼルスは、あくまでも投打の二刀流のスタンスを崩さない。ただでさえ、選手層が薄いだけに、大谷の限定起用は決して現実的ではないのだ。
スポーツライターの友成那智氏は「イチローの言うことは確かに一理ありますが」と、こう続ける。
「投手に専念すれば、中4日のローテで、年間32試合、200イニング以上、逆に打者一本なら、約600打席が可能になる。大谷の力量ならMVP級のパフォーマンスを発揮するとは思いますが、エンゼルスのエプラーGMは、どちらか一方での起用は考えていないはずです。球団としては大谷の記録やタイトルは二の次で、何よりもチームの勝利が優先だからです。サイ・ヤング賞、本塁打王よりも、1シーズンで10勝、20本塁打の方がチームへの貢献度は高い。投打の二刀流こそが大谷に求められる役割です。投手として復帰する来季は、昨年のように中6日のローテで、登板日の前後を休養させる起用法になると思います」
来季から二刀流枠が新設され出場選手枠も従来の25人から26人に拡大。投手を1人多く登録できるため、大谷を二刀流枠に収めて、フル回転で働かせた方が得策なのだ。
大谷による日本人初のサイ・ヤング賞、本塁打王のタイトル取りは難しいか……。