タイでは人間関係を築く楽しさが“中毒”になっている
「(DFとして)与えられたポジション(仕事)をこなすだけではなく、試合の流れを読んでチームを落ち着かせることやチームの潤滑油になるといった<まとめ役を求められている>ことは感じています」
――多くの日本人選手や指導者がタイで挑戦しては、早い段階で帰国してしまうことが多い中、今もなお頑張れている要因は何だと感じますか?
「チームメートとの人間関係を築くことが、もの凄く楽しくて<中毒>になっているのかも知れないですね。もちろんサッカーが大好きでうまくなりたい気持ちは常にあるんですよ。でも、それを超越する<人との触れ合い>が楽しくてやめられなくて。サッカーを仕事としてだけで考えたくはないんです。チームメートの個人的ストーリーを照らし合わせながら、その仲間が頑張っていると無性に<力になりたくなってしまう癖>もあったりで。そういった部分を高く評価してくれ、それがタイという国で長くプレーさせてもらえている要因のひとつなのかも知れないですよね」
――学生時代に英語が苦手だった青年が、今では英語とタイ語も操るトライリンガルとなり、不得手だった人とのコミュニケーションが心地良くなった。環境が人を成長させるのですね。