タイでは人間関係を築く楽しさが“中毒”になっている
海外組は「欧州トップクラブでプレーする日本人選手」だけではない。たとえばタイリーグ。現在も1、2部に20人前後の元Jリーガーが所属。タイの3部リーグ相当以下でプレーした日本人は累計で100人近くを数える。しかし国民性、生活様式、サッカー観の違いなどで1年も経たずに帰国する選手も少なくない。そんな中、29歳で日本を飛び出し、タイで9年目のシーズンを送る元Jリーガーがいる。平成を生き抜き、新時代の令和の世を躍進する侍フットボーラー・片野寛理に迫った。
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――そもそも海外へ飛び出したきっかけは何だったのでしょうか?
「タイでプレーしていた元チームメートが連絡をくれた際の『日本よりも海外の方が向いているんじゃないか?』がきっかけでした。サッカーばかりやってきたので<別の世界も見てみたい>って思ったタイミングと重なったんですよね」
――今季でプロ選手歴15年目を迎え、タイでは9年目のシーズンとなります。助っ人外国人選手として所属するシーサケットFC(タイ2部。カンボジアと国境を接するタイ東北部シーサケット県がホーム)では、どのような役割を求められているのでしょうか?