ソラーテ造反もさもあらん…阪神「選手軽視」の悪しき伝統
相手はプライドの高い元メジャーリーガーだ。仮にレギュラーは確約できないとしても、やる気になっている本人に向かって合流したその日に浴びせる言葉ではないだろう。
プライドといえば、阪神は先月、今季で5年契約が切れる鳥谷敬(38)に対し、「引退してくれないか」と“勧告”していた事実を本人に暴露された。鳥谷はタテジマ一筋16年目。痛いかゆいは言わずチームを支え続け、1939試合という、歴代2位の連続試合出場記録を持つ功労者だ。本来は表に出るはずのない話をあえて公にしたのは腹に一物あったからで、感情がこじれないよう、もう少し話し合いの時間をつくってもよかったのではないか。
■深夜のトレード通告
阪神といえばこれまでも、チームの大黒柱や引退する選手に対して冷たかった。
「12球団の中で最も“別れの儀式”が下手な球団ですわ」と、長年阪神を取材、デイリースポーツで編集局長などを務め、その実情を見てきた平井隆司氏がこう言う。