浦山監督の指導下 食って鍛えて強くなった富山商高の3年間

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 朝乃山という力士を語るにあたって、富山商業高校相撲部の故・浦山英樹監督は欠かせぬ存在だ。中学時代、そこまで目立ったわけではなかった朝乃山の素質を見抜き、「オレが強くしてやる」と勧誘。高校3年間で徹底的に鍛え上げた。

  ◇  ◇  ◇

 しかし、2017年、朝乃山が新十両昇進を決めた1月場所直後に40歳の若さでがんのため死去。朝乃山は恩師の名をもらい、しこ名を本名の石橋広暉から、現在の「朝乃山英樹」に変えた。

 後援会の基盤をつくったのも浦山監督だった。力士の後援会は十両になってから発足するのが通例。「朝乃山富山後援会」も、当初は「石橋広暉くんを応援する会」という集まりだった。後援会の青木仁理事長が言う。

「これはもともと浦山先生が中心になって立ち上げたもの。それが病気で亡くなってしまい……浦山先生の同級生の私がやっているというわけなんです。朝乃山の印象? 初めて会ったのは彼が20代前半。人懐っこい性格ですね。大関昇進の伝達式の時に本人と話をしましたが、『(3月場所で)お客さんがいたら、緊張して危なかったかもしれません』と言っていました。その意味では運もあったのかもしれません」

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