原巨人8年ぶり日本一奪回のカギは丸 パの投手には滅法弱い
逆転負けを食らった7日のDeNA戦、この男だけは気を吐いた。巨人の丸佳浩(31)が2戦連発弾を含む4打数2安打。5年連続となる20号本塁打を右中間スタンドに突き刺し、「浮いてきた変化球をしっかりと捉えることができました」と満足そうだった。
今季は好不調の波が激しく、一時は打順も6番に降格した。が、シーズン終盤を迎えて調子は右肩上がり。今月は打率・391、3本塁打、7打点と絶好調である。
「ペナントレースを独走する巨人にとって2年連続リーグ優勝は通過点、主力選手の体調を考慮しながら若手を積極的に起用している原監督もすでに日本シリーズに照準を合わせているようにみえます。8年ぶりとなる日本一奪回、そのカギを握るのが丸です」
そう言って、巨人OBの橋本清氏が続ける。
「ソフトバンクに4連敗を喫した昨年の日本シリーズで中軸の丸は13打数1安打の打率・077と完璧に抑え込まれた。広島時代の一昨年の日本シリーズでも25打数4安打で打率・160。39本塁打を放って2年連続MVPに輝いたシーズンの大活躍がウソのように沈黙しました。昨年も一昨年もソフトバンク投手陣に厳しく内角を攻められ、打撃を狂わされた。セの投手に比べ、パはソフトバンクに限らず、スピード、キレ、内角を攻め切れる制球力を持つ投手が多い。それを丸がはね返せるかどうかで、得点力は変わってきます」
今季年俸4億5000万円。チームを日本一に導いて初めて、大枚をはたいた価値が出てくる。