ウェッジ監督に「おまえらのせいで罰金を払った」と言われ
前回はメジャー球場のブルペンについて話しました。ちょうどいい機会なので、もう少しブルペンの話題を続けたいと思います。
日本だとどの球団もそうですが、投手がブルペンに入る時間は役割によって違います。セットアッパーや僕のような抑えは、試合後半になるまでトレーナーの治療を受けることが多く、ユニホームに着替えるのも遅い。ロッテ時代、乱闘になったのでTシャツ姿のままグラウンドに出ようとして、スタッフに「さすがにその格好では……」と止められたこともあります。
けれども、メジャーでは試合開始と同時に投手全員がユニホームを着て、ブルペンで待機しなければなりません。前回書いたように、メジャーのブルペンは常に観客の目にさらされ、裏の動線などもない。試合中、荷物を持って外野にあるブルペンに行く、なんてことはできませんから。そこで試合を見ながらアメをなめたり、リラックスしながら登板に合わせて調整するのです。
気候が良ければそれでもいいのですが、なにせクリーブランドはカナダと隣接するオハイオ州のさらに北東部にあり、春先や秋口は寒い。自分の出番を待っている間に体が冷えてしまい、慣れるのに時間がかかりました。