レスリング協会バタバタ…吉田沙保里が次期トップに急浮上
ここ数年、多くの競技団体で、理事会メンバーが若返っている。17年8月には、五輪2大会連続銀メダルの太田雄貴が31歳の若さでフェンシング協会会長に就任した。太田会長は就任後、判定をわかりやすくするためデジタル化を推進し、大会会場もショーアップするなど工夫を凝らして集客につなげた。
太田会長の成功例もあり、レスリング関係者の間では、吉田には競技の認知度向上の他、知名度を生かしたスポンサー集めを期待する声が高まっているという。
これまでレスリングは、IОC(国際オリンピック委員会)から除外候補に挙げられたこともある。13年には20年東京五輪からの除外の動きがあったが、日本をはじめとする各国の協会がロビー活動を展開して、どうにか存続にこぎつけた。
IОCのバッハ会長は昨年5月、コロナ禍により財政逼迫が避けられないため、将来的な実施種目の削減を示唆。レスリングも除外候補のひとつに含まれているといわれる。競技の存続にはアスリートの訴えも左右するだけに、五輪3連覇の吉田はIОC委員との交渉役には最適な人材でもある。
吉田が会長に就任すれば、国内外で影響力を発揮しそうだ。