日ハム吉田は紅白戦好投も…一軍ローテ定着に足りないもの
キャンプ初のアピールとしては十分だ。
7日、日本ハムの吉田輝星(20)が、実戦初登板。紅白戦で2回を1安打無失点、2三振に抑えた。
この日のMAXは146キロ。「球速はあまり気にしてないけど、全然ダメ。結構腕を振ったつもりだけど、もっと(球速が)出てもおかしくなかった」とは本人。
スライダーとフォークで三振を奪ったことは収穫としながらも、「真っすぐでいつでも低めギリギリに投げられるようにならないといけない」と語った。
今オフはエースの有原がポスティングでレンジャーズに移籍。ただでさえ駒不足の先発陣から、計算できる投手が1人いなくなった。目下、計算の立つ先発は上沢とバーヘイゲンくらい。ローテ入りを狙うには絶好の機会だ。
ある球団OBは「課題は本人も自覚しています」と、こう続ける。
「直球のコントロールがそれです。もともと吉田は細かい制球を気にせずに、エイヤ! と投げるタイプ。昨季までは打たれても、自身の欠点を気にかけるそぶりすらなかった。けれども、この日は課題として低めの制球を挙げたように、意識もだいぶ変わった。もっとも、今の制球力ではまだまだ。この日の相手は若手中心。打者の実戦感覚が戻っていない時期だけに、球威で押せただけです。変化球の質はだいぶ上がってきたので、直球の制球力を磨けばローテに定着すると思う」
高卒3年目の今季こそ、真価を発揮できるか。