復調気配の虎藤浪に襲い掛かる 他球団の「フォーム崩し」
「完全復活を遂げるには、以前からの課題である走者を出してからの投球が大事。27日の中日戦では、走者アリの場面で踏ん張ったものの、21日の広島戦ではストレートを引っかけて暴投する場面もあった。藤浪はもともと、セットポジションになると投球が乱れがち。クイックや牽制が得意ではなく、さまざまなことを考えて投げないといけない分、フォームが安定しないのです」
こうした弱点は当然、ライバル球団も把握している。某球団の首脳陣の一人がこう言った。
■走者を出して自滅
「藤浪が復活して2ケタ勝つようなら、戦力が豊富な阪神はかなり優位に立つ。これは是が非でも阻止しないといけない。2月中は様子見の部分が多いですが、今後は開幕に向けてさまざまなことを試していくことになる。藤浪が打ち込まれる試合は必ずと言っていいほど自滅している。心理面から崩していくことが攻略のカギになるはず。走者なしの場面では力で押し切られることはあっても、いかに走者を出し、揺さぶりをかけられるか。盗塁やエンドランはもちろん、偽走、バスター、ファウルによるカットなど足技、小技を絡めた攻撃が不可欠だと思います」
走者を出しても動揺せず、メンタルを安定し続けることができるか。完全復活するために乗り越えるべき壁は、決して低くはない。