3度目緊急事態宣言へ加速 部活は大幅制限でプロはOKの矛盾
「再発令されたらどうなるのか……」
不安げな表情でこう漏らすのは都立高校野球部の指導者だ。
新型コロナの感染急拡大を受け、大阪府の吉村知事は19日、3度目の緊急事態宣言を出すよう政府に要請すると表明。20日にも正式決定する。東京都の小池知事も今週中に同宣言を要請するための調整に入った。
東京都は4月12日より「まん延防止等重点措置」が適用された。学校の部活動は感染対策の徹底を条件に認められてはいるものの、練習試合や合同練習は原則中止。宿泊を伴う合宿、生徒同士の会食も行われていない。
冒頭の指導者が言う。
「まん延防止措置適用の今だって、練習試合や合宿は禁じられている。例えば宮城県の高校野球は、2年連続で春季地区大会が中止になった。一方で、プロ野球やJリーグは観客数を抑えながらやっている。高校の部活動はガイドラインを守って少人数で行っている。スポーツイベントは1万人でも観客を入れれば、大勢の人が動くし、感染リスクが高い。プロ野球やゴルフは選手や関係者に感染者が出ても試合は中止になっていない。子供たちは、『なぜボクたちばかりが厳しくされるのか』と不満顔です」