吉田正尚に4番託した真意…打順変更の都度、監督室で対話
19年は開幕からしばらく4番で起用。前年のチーム打率はリーグ5位の・244、総得点538も同4位。こと打撃に関しては、1位の西武、2位ソフトバンクとの差は明らかだった。いかに得点力を上げていくかという中で、キャンプの段階から新外国人選手次第でチームの核である4番を、吉田に託したいと考えていた。
前年は3番を打っていただけに、開幕前に4番を任せる時や、シーズン中に3番から4番に変更する際はその都度、吉田を監督室に呼び、1対1で話をした。打順変更を納得してもらうためだった。
吉田は快く「わかりました」と言ってくれたが、結果的に精神的な負担をかけてしまった部分もあったと思う。ただ、吉田には打線の核として、チームを引っ張っていってもらいたいとの思いが強かった。
昨季は首位打者を獲得するなど、前回触れた山本由伸とともに、今や野球少年たちの憧れの存在になりつつある。173センチと決して大きくない体ながら、力強いスイングで遠くへ飛ばすのだから、子供たちが吉田選手のようになりたいと思うのは当然だろう。