大谷2戦連続豪快弾も…滑り止め使用厳罰化はアダになる?
エンゼルス・大谷翔平(26)に当たりが戻ってきた。日本時間17日のアスレチックス戦に「2番・DH」で出場し、4打数2安打1打点、1得点1盗塁。二回の第2打席で相手先発左腕アービンの変化球を捉えて右翼2階席にライナーで叩き込む19号ソロ。今季3度目の2戦連発で本塁打数はア・リーグ単独2位に浮上した。チームは4―8で敗れた。
大リーグ機構(MLB)は、投手による滑り止めの使用を禁止する新ガイドラインを発表。22日の試合から審判による定期的な検査や、粘着物質使用が判明した投手らの10試合出場停止などを実施する。
これまでメジャーの投手の間では粘着物質を使用する不正投球が長年にわたって横行してきた。今季はヤンキース・コール、ドジャース・バウアーらメジャーを代表する2人の右腕が、ウエートリフティングで用いられる強力な滑り止め「スパイダータック」を使って球のキレが増すボールの回転量を意図的に上げた疑惑が持たれている。
滑り止めを塗るのは、ボールを自在に操るためだが、それだけではない。実は故障防止の狙いもあるのだ。メジャー公認球が滑りやすいのは手が大きく、指が長いメジャーの外国人投手も例外ではない。ボールのすっぽ抜けを防ぐため、指先から肘にかけて必要以上に力が入れば肩、肘に負担がかかり、重大な故障につながりかねない。実際、大リーグで毎年のように肘の靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受ける投手が絶えないのは、滑りやすいボールも原因の一つといわれている。