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阿波野秀幸元プロ野球選手

1964年7月28日、神奈川県生まれ。桜丘高、亜大を経て、86年のドラフト1位で巨人、大洋(現DeNA)を含めた3球団競合の末、近鉄に入団。87年、新人王、89年は19勝(8敗)、183奪三振で最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得。その後、巨人、横浜でプレー、通算75勝68敗5セーブ。引退後は巨人、横浜、住友金属鹿島、中日などでコーチを務めた。

ビールかけのやり方がわからない? 38年ぶりのリーグ優勝ゆえに起きたトラブルの中身

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 通常、ビールかけには、泡がよく立つように、常温のものを使う。それでも、水みたいなものだから、体にかけられたら十分、冷たい。ホテルにビールの追加を注文すると、あとは冷えたものしかないという。ないよりはマシと頼むと、運ばれてきたのはレストランでキンキンに冷やされたビールだった。

 それでビールかけを続けたものだから、たまらない。飲むのが目的の冷えたビールを浴びせ合っていたから、寒いどころの話じゃない。そのせいで大魔神はカゼをひいたくらい。寝込むほどではなかったにせよ、体調を崩してしまった。

 9日後の17日には日本シリーズが始まる予定だったものの、第1戦が降雨中止で順延になり、1日遅れのスタート。佐々木は一日でも多く間が空いた方が体調が回復すると思い、本人に「良かったね」と言った記憶がある。

 さて、私にとって、日本シリーズは特別な舞台だった。

 近鉄時代の1989年は巨人に3連勝した後に4連敗。巨人移籍2年目の96年はオリックスに1勝4敗。いずれもリーグ優勝して私自身、登板機会を得ながら、日本一には手が届かなかった。そして今回、横浜で3回目のチャンスを得た。

 近鉄、巨人、横浜はくしくも、私がプロ入りした86年のドラフトで1位指名が競合した3チームだ。その3球団でリーグ優勝を経験したのは幸運だし、今度こそ日本一になりたいという思いを強くした。 (つづく)

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