日ハム4位・安西叶翔 直立不動で2時間、プロ入りに反対する父を納得させた意志の固さ
現在も下級生に交ざりグラウンドで汗を流す安西はさらに進化を続けているようだ。石岡監督が言う。
「手足が長く、ボールに角度があり、球筋も独特。捕手も捕りにくいほどです(笑)。しかも直球が動き、右打者にとっては自分に迫ってくるように見える。球種はスライダーとチェンジアップに加え、最近は新たにツーシームとスプリットに磨きをかけています。スプリットは140キロ超で、落差もなかなかです。体の使い方がうまく、手先も器用。プロの環境でさらに精度が高まると思います」
逃げることなく真正面から父と向き合った胆力が、大舞台で発揮される日が待ち遠しい。
▽安西叶翔(あんざい・かなと) 2004年11月13日、京都府京都市生まれ。2歳上の兄と、9歳下の妹がいる。北白川ベアーズで野球を始め、中学時代は軟式野球の京都ベアーズに所属。常葉大菊川高時代、甲子園出場はなし。右投げ右打ち。身長186センチ、体重86キロ。直球の最速は151キロ。