ヤクルト1位・吉村貢司郎の“遅咲き”支えた父親の独学野球メソッド「その子のそのときに合ったやり方」
吉村貢司郎(24歳・投手・東芝)=ヤクルト1位
「小さい頃から手のかからない子供でした」
母の身知子さん(58)が続ける。
【写真】この記事の関連写真を見る(14枚)
「マイペースなところもあり、自分がコレと思ったことはずっとやり続けるタイプ。野球もそのひとつでした。(長男の)お兄ちゃんはサッカーをやっていて、影響されるかと思いきや、小学校2年生からずっと野球でした。野球好きの父親の影響があったと思います」
中学1年から在籍していた「足立ベルモントボーイズ」の鈴木正人総監督(75)はこう言う。
「おとなしくてのんびりした性格でいい子でした。ただ、中3の夏に『どうしても行きたい高校がある』と言って、すでに誘われていた学校への進学を突っぱねられたことがあります」
結局、日大豊山高に進学。プロを目指した国学院大4年の秋、そして社会人2年目でドラフト解禁となった昨年も名前を呼ばれることはなかった。3度目の正直となった今年、ヤクルトが公言通りに1位指名。4年越しに夢の扉が開いた。