スポーツ界のトレンドに逆行 マスターズがMLBのような試合時短に取り組まない理由

公開日: 更新日:

 昨年からスタートしたLIVゴルフは革新的だ。3日間54ホールで行われ、選手全員が各ホールから一斉にスタートするショットガン方式をとり試合時間は大幅に短縮されている。しかし、世界ゴルフ界のイニシアチブリーダーでもあるマスターズは時短の意思はなく、変えられない事情もある。球聖ボビー・ジョーンズがつくったマスターズの伝統を守り続けるというのが第一の理由だ。

 マスターズがPGAツアーや他のメジャーと大きく異なっているのが、テレビ放映権料、テレビ視聴率、スポンサーを気にせずにパトロンと呼ばれるギャラリーを優先している点だ。かつて米国のテレビ局もバック9しか中継しなかった。だからフロント9がどんなコースか、どんな試合展開かはパトロンしか知らなかったという時代があった。

■パトロンが落とす莫大なカネ

 マスターズは米国内向けの放映権料を一切とらず、逆にCBSに制作料を支払い、放送枠まで購入している。その資金はマスターズが集めたCMスポンサーによって賄われている。マスターズが放映権料を取るようになれば1億ドル(約132億円)の収入が見込まれるといわれるが一銭も手にしていない。放映権料でマスターズの収入になるのは海外放送分だけで2000万~2500万ドル(約26億4000万~33億円)だけ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方