大谷翔平にのしかかる自身の重圧…1000億円超契約と「全力尽くし続ける」決意にひそむ罠
「彼(大谷)は手術やケガなどについて明かそうとしなかった」「ドジャースではそれが通用しない」「スポットライトを避けるのはこれまでにないくらい難しい。ドジャースを取材する報道陣は非常に大規模なものとなり、大谷が組織に入ることでより大きくなっていく」
ドジャースと「10年総額7億ドル(約1015億円)」で契約した大谷翔平(29)について、こう指摘したのは米スポーツ局「FOXスポーツ」のディーシャ・ソザー記者だ。
■エンゼルスとは違う
大谷は8月以降、報道陣の前でしゃべっていない。エンゼルスでは話をしなくても球団が守ってくれたが、ドジャースではそうはいかない。なにせ今季の観客動員数はメジャートップの383万人。メジャーナンバーワンの人気球団だし、取材する報道陣の数はエンゼルスとは比べものにならない。そこへプロスポーツ史上最大、1000億円超の契約を結んだ二刀流が加わるのだから、メディアの注目度は一層膨れ上がる。メディア対応ひとつとっても、エンゼルス時代のようにはいかないよとクギを刺しているのだ。
東海岸のニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアなどのファンやメディアは過激だ。活躍すればこれでもかと褒めそやす一方で、期待を裏切ろうものなら、それこそ犯罪者であるかのごとくバッシングする。西海岸のロサンゼルスのファンやメディアは、そういった東海岸に比べれば寛容ではあるものの、全米をカバーするスポーツメディアの記者がこれまでのようなわけにはいかないと指摘している以上、大谷はエンゼルス時代のような特別扱いはなくなると覚悟すべきだろう。