ソフトバンク小久保監督が説く「生活のすべてが野球に直結していない選手はなかなか伸びない」

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「若手が限界にチャレンジすることは大事」

 ──小久保監督の現役時代はどうだった?

「例えば、自分で『メンタルが弱いなあ』と思ったら、メンタルトレーニングの本なんて山ほどあるわけです。その全部が正しいとは思いませんが、何か一冊を手に取ってみて、イメージトレーニングをするとか、瞑想するとか、座禅を組んだりとやってみなければいけない。その上でさらに、本を書いた人にアドバイスを求めるなど、フィードバックをもらって初めて成長につながる」

 ──著者に会う、ですか。

「難しいかもしれませんが、今はDM(ダイレクトメッセージ)などもありますからね。僕の時は出版社などに手紙を書いて、直接会いに行きました」

 ──若手への指導で重要だと思うことは?

「限界にチャレンジすることは必要だと思います。先日、高校野球女子選抜との試合で先発したイチロー(50)は、去年(2022年)より球速が4キロアップしているんです。年齢を重ねても球速アップできることを証明するために、毎日限界を超えるトレーニングをしているそうです。さすがに今は『ぶっ倒れるまで走れ!』はできませんけど、二軍監督時代は練習終わりに、僕が現役時代の自主トレでやっていた400メートル走を取り入れていました。タイム設定をして、走り終わったらみんなヘロヘロになるけど、次第に記録が伸びていた。いつしか二軍の名物になっていましたが、短時間で自分の限界を見極められるという意味で、有意義な練習だったと思っています」 =つづく

(聞き手=阿川大/日刊ゲンダイ

小久保裕紀(こくぼ・ひろき) 1971年、和歌山県和歌山市出身。青学大から逆指名し、93年ドラフトでダイエー(現ソフトバンク)に2位指名され入団。主砲として活躍し、2003年オフに無償トレードで巨人に移籍。07年に古巣に復帰し、2000安打を達成した12年に引退した。13年に侍ジャパンの代表監督に就任し、17年WBCでベスト4入り。21年にヘッドコーチとしてホークスに復帰すると、22年の二軍監督を経て今オフ、一軍監督に就任した。現役通算2057試合、2041安打、413本塁打、1304打点、打率.273。

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